カネホン採石場は、栃木県宇都宮市大谷地区に位置する、現在も稼働している大谷石の露天採石場です。通常は産業の現場であるこの採石場が、土日祝日限定で一般公開され、壮大なスケールの遊び場として多くの観光客を迎えています。ここでは、採石の現場を間近で見学できるだけでなく、さまざまな体験型アクティビティを通して、大谷石の魅力を五感で感じることができます。
大谷石は、栃木県宇都宮市大谷地区でのみ産出される非常に貴重な石材です。採掘区域は東西約3km、南北約6kmに広がり、凝灰岩として露出した岩肌がつくり出す景観は「陸の松島」と称されるほど荘厳です。長い年月をかけて形成された岩壁や断崖は、自然と人の営みが織りなす独特の風景を生み出しています。
カネホンは創業から160年以上にわたり大谷石と向き合い続けてきた企業であり、建築材としての活用はもちろん、インテリアやエクステリア製品の開発、さらには海外での施工事例も持つなど、その可能性を広げ続けています。
観光の中心となるのが、現在も稼働中の採石場をガイドとともに巡る採石場見学ツアーです。ヘルメットを着用し、約40分間にわたって広大な採掘現場を見学します。45年にわたり掘り進められてきた巨大空間は圧巻で、30メートルを超える岩壁と青空のコントラストは、日常ではなかなか味わえない絶景です。
見学ツアーでは、大谷石がどのように切り出され、加工されていくのかという一連の流れを学ぶことができます。採石場に隣接する石材加工所や石材屑の堆積場、山主の住居兼事務所などもあり、採石業の現場をリアルに体感できる貴重な機会となっています。ツアー後には大谷石のメモクリップのお土産も用意されています。
カネホン採石場の目玉アクティビティの一つが、ハヤブサジップラインです。高さ30メートル以上の岩壁上空を滑走し、まるでハヤブサになったかのように大空を駆け抜けます。採石場という特別なロケーションで体験する空中散歩は、ここでしか味わえない爽快感とスリルを与えてくれます。
大谷石の特性を活かした石窯で、本格的なピザ焼きを体験することもできます。スタッフの指導のもと、自ら生地を伸ばし、トッピングをのせて焼き上げるピザは格別の味わいです。大谷石の保温性や遠赤外線効果によって、外はカリッと、中はふんわりと仕上がります。
ものづくり体験では、大谷石を使って石灯りや表札などを制作できます。専用ボンドで組み立てたり、ルーターで文字や絵を刻んだりと、世界に一つだけのオリジナル作品を作ることが可能です。
また、採石場の雰囲気の中で行う宝探し体験も人気です。20種類以上の天然石を発掘でき、子どもから大人まで夢中になれるアクティビティです。
日本遺産ロゴ付きのオリジナルバッグに、大谷石の端材を詰め放題できる体験もあります。バッグからはみ出しても入っていればOKというユニークなルールで、思い出とともに持ち帰ることができます。
さらに、お土産コーナーでは大谷石を使ったインテリア雑貨やギフト商品を販売しています。ディフューザーや花器など、日常空間に取り入れやすい商品も豊富で、ここでしか手に入らない限定品も魅力です。
入場料は500円で、未就学児は無料です。各体験は別料金となっており、見学ツアーは300円、ジップラインは2,000円、ピザ焼き体験は1,300円、ものづくり体験は3,000円など、多彩なコースが用意されています。
アクセスは、車の場合は宇都宮ICから約8分と便利です。公共交通機関を利用する場合は、JR宇都宮駅からバスで約35分、「立岩」停留所下車後徒歩約3分です。定休日は月曜日から金曜日で、土日祝日のみ営業しています。
160年以上の歴史を持つ大谷石の採石現場が、観光地として一般公開されているカネホン採石場。巨大な岩壁に囲まれた非日常空間で、見学・体験・食・ものづくりを一度に楽しめる貴重なスポットです。子どもから大人まで、学びと遊びが融合した充実の時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。