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那須温泉神社

(なす ゆぜん じんじゃ)

温泉と武運の神に守られた那須を代表する古社

那須温泉神社は、栃木県那須郡那須町、那須湯本温泉のほど近くに鎮座する由緒ある神社です。那須温泉郷の守護神として古くから信仰を集めてきたこの神社は、温泉発見の伝説や、源平合戦で名を馳せた武将・那須与一との深い縁を持つことで知られ、那須観光の中でも欠かせない歴史と信仰の地となっています。

温泉発見の伝説に始まる神社の起源

那須温泉神社の創建は、舒明天皇の御代(7世紀前半)と伝えられています。言い伝えによれば、狩りの最中に傷を負わせてしまった鹿を追って山へ入ったところ、白髪の翁が現れ、その鹿が傷を癒している温泉の存在を教えたとされています。人々はこの不思議な出来事を神の導きと受け止め、温泉発見への感謝を込めて祠を建てたことが、那須温泉神社の始まりとされています。

この伝説は、那須温泉郷が古くから湯治場として親しまれてきた歴史とも深く結びついており、現在でも温泉と神社が一体となった信仰の形を感じることができます。

那須与一ゆかりの必勝祈願の神社

那須温泉神社は、那須与一ゆかりの神社として全国的に知られています。平安時代末期、源平合戦の「屋島の戦い」において、那須与一は平氏の軍船に掲げられた扇の的を射抜くという大偉業を成し遂げました。その際、与一は那須温泉神社に戦勝祈願を行ったと伝えられています。

見事に願いが叶った与一は、凱旋後にその神恩へ深く感謝し、社殿の寄進や鏑矢、征矢、桧扇、鳥居などを奉納しました。この故事にあやかり、現在でも必勝祈願や勝負運向上を願う参拝者が多く訪れています。

歴史に名を刻む由緒と格式

那須温泉神社は、平安時代にはすでに朝廷から高い評価を受けており、『延喜式』の神名帳にも記載されています。貞観11年(869年)には従四位上を授けられ、江戸時代の貞享3年(1686年)には正一位に叙せられるなど、長い歴史の中で格式を高めてきました。

境内には、那須与一が奉献したとされる三之鳥居をはじめ、水琴窟や大和さざれ石など、見どころが点在しています。静かな境内を歩くことで、歴史の重みと神聖な空気を肌で感じることができます。

殺生石と九尾の狐伝説

神社の背後には、那須を代表する史跡である殺生石があります。これは、九尾の狐・玉藻前が石化したものと伝えられる場所で、強い霊力を宿す地として知られています。那須温泉神社には九尾稲荷神社も祀られており、古来より語り継がれてきた伝説と信仰が今も息づいています。

パワースポットとしての那須温泉神社

近年、那須温泉神社はパワースポットとしても注目を集めています。境内に点在する「大和さざれ石」「愛宕福神水」「御神木」などは、運気向上や心身の浄化にご利益があるとされ、多くの参拝者が手を合わせています。

毎年10月8日から9日にかけて行われる例祭では、神前に温泉を献じる献湯神事や獅子舞が奉納され、地域に根付いた信仰と文化を感じることができます。

那須岳と奥宮の存在

那須温泉神社の信仰は山岳信仰とも深く関わっており、那須岳の主峰・茶臼岳の山頂には奥宮である那須岳神社が鎮座しています。那須連山を仰ぎ見るこの地ならではの、自然と信仰が融合した姿も大きな魅力です。

アクセスと参拝のしやすさ

那須温泉神社は、JR黒磯駅から関東バス那須湯本行きで終点下車後、徒歩約1分とアクセスも良好です。車の場合は東北自動車道那須ICから約30分で到着し、那須観光の途中に気軽に立ち寄ることができます。

那須観光で訪れたい信仰と歴史の中心地

那須温泉神社は、温泉発見の伝説、那須与一の武勇、九尾の狐伝説といった那須ならではの物語が凝縮された神社です。那須温泉郷を訪れた際には、ぜひ足を運び、自然・歴史・信仰が織りなす静謐な空間を体感してみてください。旅の安全や心願成就を祈るひとときは、那須での思い出をより深いものにしてくれるでしょう。

Information

名称
那須温泉神社
(なす ゆぜん じんじゃ)

那須・塩原

栃木県