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中禅寺温泉

(ちゅうぜんじ おんせん)

中禅寺湖の北岸に広がる温泉地

高原の名湯

中禅寺温泉は、栃木県日光市、奥日光を代表する景勝地・中禅寺湖の北岸に広がる温泉地です。男体山の噴火によってせき止められて誕生した中禅寺湖のほとり、二荒山神社中宮祠や中禅寺立木観音の周辺に位置し、古くから避暑地として親しまれてきました。

標高約1,200メートルの高原に広がるこの地は、夏でも涼しく爽やかな気候が特徴です。湖と山々に囲まれた雄大な自然環境の中で、温泉と観光の両方を楽しむことができることから、日光を代表するリゾート地として発展してきました。

男体山の噴火が生んだ中禅寺湖と温泉地

中禅寺湖は、約2万年前に男体山が噴火した際、溶岩流によって大谷川がせき止められて形成された湖です。周囲は約25キロメートルに及び、標高日本一の天然湖としても知られています。その北岸、男体山を背にして広がる温泉地が中禅寺温泉です。

湖面の青さと四季折々に表情を変える山々の景観は、訪れる人々を魅了してやみません。春の新緑、夏の深い緑、秋の鮮やかな紅葉、そして冬の静寂に包まれた雪景色まで、年間を通じて多彩な風景を楽しむことができます。

山岳信仰の地から国際的避暑地へ

勝道上人と男体山信仰

この地は、奈良時代に日光を開山した勝道上人によって開かれた霊場でもあります。男体山は二荒山大神の御神体として崇められ、中禅寺湖畔は古くから山岳信仰と修験道の修行の地でした。現在も湖畔には二荒山神社中宮祠が鎮座し、男体山登拝の拠点となっています。

明治以降の発展と外国人別荘

明治時代に入ると、この涼しい気候が注目され、欧米各国の外交官や宣教師たちが避暑に訪れるようになりました。湖畔には外国人別荘が建てられ、国際色豊かな避暑地として発展します。

現在でもフランスやベルギーなどの大使館別荘が湖畔に残り、往時の面影を今に伝えています。中禅寺湖は、日本の近代リゾート文化の原点ともいえる場所なのです。

フライフィッシング発祥の地

また、中禅寺湖は欧米外交官によって持ち込まれたフライ・ルアーフィッシングの聖地としても知られています。現在も多くの釣り人が訪れ、日本のスポーツフィッシング文化を語る上で欠かせない存在となっています。

日光湯元温泉から引かれる名湯

中禅寺温泉の源泉は、約12キロメートル離れた日光湯元温泉です。1951年(昭和26年)より引湯が開始されました。湯元温泉は約78度という高温の源泉ですが、山間を流れる配管を通って運ばれる間に自然に温度が下がり、入浴に適した温度となります。

泉質は硫化水素を含む硫黄泉で、白濁した湯と独特の硫黄の香りが特徴です。切り傷、慢性皮膚病、慢性婦人病、神経痛、糖尿病などに効能があるといわれ、体の芯から温まるやわらかな湯ざわりが魅力です。

宿によっては日帰り入浴が可能な施設もあり、観光の合間に気軽に温泉を楽しむことができます。

落ち着いた佇まいの温泉街

中禅寺温泉街は、二荒山神社中宮祠の周辺に広がり、ホテルや旅館、民宿など約10軒ほどの宿泊施設が点在しています。大型歓楽温泉地とは異なり、静かで落ち着いた雰囲気が漂うのが特徴です。

湖畔の宿では、露天風呂から中禅寺湖や男体山を望むことができる施設もあり、自然と一体になった贅沢な時間を過ごすことができます。

観光拠点としての利便性

遊覧船と湖畔のにぎわい

中禅寺湖の東北岸には遊覧船乗り場があり、湖上から男体山や周囲の山々を望むクルージングが人気です。また、ボートの貸し出しやお土産店、飲食店が並び、観光温泉地らしい活気ある雰囲気が感じられます。

華厳滝へのアクセス

温泉街の東方には、日本三名瀑の一つに数えられる華厳滝があります。高さ約97メートルから一気に落下する滝の迫力は圧巻で、エレベーターを利用して滝壺近くまで降りることも可能です。温泉とあわせて訪れたい名所です。

バスターミナルと交通の要所

中禅寺温泉には東武バス日光の中禅寺温泉バスターミナルがあり、奥日光観光の重要な拠点となっています。戦場ヶ原、湯元温泉、光徳温泉方面へのアクセスも良好で、周辺観光を効率よく楽しむことができます。

四季折々の自然を楽しむ

春は湖畔に芽吹く新緑、夏は避暑に最適な爽やかな気候、秋は湖を彩る紅葉、冬は雪に包まれた幻想的な景観と、一年を通して異なる魅力があります。

湖畔の散策やハイキング、ボート遊び、登山など、自然を満喫できるアクティビティも豊富です。近隣には戦場ヶ原や湯滝、竜頭ノ滝などの名所もあり、温泉とあわせて奥日光の自然を満喫できます。

かつて存在したロープウェイ

かつては茶ノ木平へと向かう中禅寺温泉ロープウェイが運行されていましたが、2003年4月に廃止されました。現在はその名残を感じさせるのみですが、かつての観光の歴史を物語る存在として語り継がれています。

アクセス情報

公共交通機関

JR日光線「日光駅」または東武日光線「東武日光駅」より、東武バス日光「湯元温泉行き」または「中禅寺温泉行き」で約40~50分、「中禅寺温泉」下車すぐです。

自動車でのアクセス

東北自動車道宇都宮ICから日光宇都宮道路に入り、清滝ICで下車。国道120号線を経由して約15キロメートル、所要約20分です。いろは坂を上るドライブも旅の楽しみの一つです。

湖と温泉が織りなす奥日光の魅力

中禅寺温泉は、雄大な自然、山岳信仰の歴史、そして近代リゾート文化が融合した特別な温泉地です。湖畔に佇む静かな宿で湯に浸かり、男体山を仰ぎ見るひとときは、日常の喧騒を忘れさせてくれます。

華厳滝や中禅寺湖遊覧、二荒山神社参拝など、多彩な観光とあわせて楽しめるのも大きな魅力です。四季折々の景観とともに、心と体をゆったりと癒す旅を、ぜひ中禅寺温泉でお楽しみください。

Information

名称
中禅寺温泉
(ちゅうぜんじ おんせん)
住所
栃木県日光市中宮祠
電話番号
0288-55-0067
アクセス

電車・バス:JR日光線 日光駅・東武日光線 東武日光駅から東武バス湯元温泉行きで約45分、中禅寺温泉駅下車

車:日光宇都宮道路 清滝ICから約25分

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