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益子陶器市

(ましこ とうきいち)

益子陶器市は、栃木県芳賀郡益子町で毎年春と秋の年2回開催される、全国的にも大規模な陶器市です。益子町は日本を代表する陶器「益子焼」の産地として知られ、陶器市の期間中は町全体が大きな賑わいを見せます。「1日では回り切れない」と言われるほど広大な規模を誇り、陶芸品だけでなく、飲食や雑貨など様々な店舗が出店する、益子の一大イベントとなっています。

開催期間と季節ごとの特徴

陶器市は毎年、春は4月下旬から5月上旬の約9日間秋は11月上旬の約4日間に開催されます。春は「益子春の陶器市」、秋は「益子秋の陶器市」と呼ばれることもあります。過去には季節の雰囲気に合わせ、「春風益子陶器市」や「秋色益子陶器市」といった名称で開催されたこともあります。

春は新緑とともに町全体が華やかになり、テント村や飲食店が賑わいを見せます。秋は紅葉を背景に、落ち着いた雰囲気の中で陶器をじっくり選べる季節です。どちらも風情があり、来場者にとって特別な時間となるでしょう。

益子陶器市の歴史と発展

陶器市のはじまり

益子陶器市の起源は、1966年に開かれた「益子焼窯元共販センター」の宣伝イベントにさかのぼります。当時はデパートのバーゲンセールを参考に、検品から外れた陶器をお得に販売するアウトレットイベントとして企画されました。開催前は来場者を予想できない不安もありましたが、蓋を開ければ大変な賑わいとなり、大成功を収めます。この反響から陶器市は継続して行われるようになりました。

年2回開催への発展

初期は年に1回の開催でしたが、1970年には秋にも行われるようになり、現在の春と秋の年2回の開催が定着しました。この頃には国鉄の臨時列車が益子駅まで運行されるなど、県内外から多くの来場者が訪れる注目のイベントとなっていきました。

複数の窯元が参加する共同イベントへ

1970年代には「青葉まつり」など、他の窯元による陶器市も登場し、町内各所でイベントが開かれるようになります。そして、1982年には観光協会も加わり、複数の窯元や販売店が協力する「益子焼大陶器市」として一本化。町全体を挙げての大規模な開催に成長しました。

1988年頃には参加店舗が100店を超え、陶器市期間中に50万人以上が益子町を訪れました。年間観光客の約40%が陶器市期間に集中するほどの大イベントとして定着し、日本全国から益子焼ファンが集まるようになりました。

益子陶器市の楽しみ方

町全体に広がる「テント村」

益子陶器市の最大の特徴は、特定の会場を設けず、町全体が会場となることです。城内坂通りや里山通り、「陶芸メッセ・益子」の敷地など、町の至るところにテントが立ち並びます。

テント村は約30ヶ所に及び、600以上のテントが並ぶとも言われています。出店内容も豊富で、益子焼はもちろん、笠間焼など他地域の陶器、日本全国の陶芸家による作品、木工・金工・ガラス工芸、アクセサリー、衣類、古道具、飲食店など多彩です。歩くだけでも楽しく、町歩きがひとつの体験になります。

主なテント村の紹介

城内坂通りエリア

益子焼窯元共販センターを中心に、城内坂通り沿いには数多くのテントが並びます。「共販テント村」「夢HIROBA」「城内広場」「かまぐれの丘」「路地裏テント」など個性豊かなエリアが広がっています。陶器を買いながら散策でき、益子陶器市の中心ともいえる賑わいを見せる場所です。

里山通りエリア

里山の雰囲気を感じながら作品を選べるエリアで、「くみあい広場」「KENMOKUテント土空間」「陶のね広場」などが点在します。自然を感じながらゆったりと作品を楽しみたい方に人気があります。

陶芸メッセ・益子エリア(遺跡広場を含む)

「陶芸メッセ・益子」の敷地内にも複数のテント村が設けられます。このエリアには遺跡広場があり、広々とした空間に作家テントが立ち並びます。遺跡広場は、弥生時代の集落跡を整備した場所で、緩やかな斜面と草地が特徴的です。陶器市期間中は作家の個人ブースが建ち並び、個性的な作品をじっくり見られる人気スポットです。

芝生広場や益子陶芸美術館前にもテントが広がり、美術館鑑賞と合わせて楽しむことができます。

益子焼とは

益子焼は、益子町を中心に、真岡市・茂木町・市貝町など周辺地域で作られる陶器で、江戸時代後期に大塚啓三郎が開いた窯を起源としています。日用品として発展した後、大正時代に濱田庄司が民芸の理念を持ち込み、「民芸の町・益子」として全国的に知られるようになりました。

その後、多くの陶芸家が移住し、現在の多様な益子焼の文化が育まれました。素朴であたたかみのある風合いは多くの人々に愛されています。

まとめ

益子陶器市は歴史と文化、そして町全体の協力によって作り上げられた、全国でも指折りの陶器イベントです。作家との出会い、作品との出会い、食の楽しみや町歩きなど、訪れる人の数だけ楽しみ方があります。陶器に詳しくない人でも気軽に楽しめるイベントですので、ぜひ一度、益子の町を歩きながらその魅力を体感してみてください。

Information

名称
益子陶器市
(ましこ とうきいち)

益子・真岡

栃木県