ふるさとの森公園は、栃木県那珂川町に位置し、豊かな自然と古代から近代に至る歴史文化を同時に楽しむことができる、学びと憩いが融合した公園です。広々とした園内には、緑あふれる森や池、子どもたちが元気に遊べる広場が整備され、家族連れをはじめ、歴史や文化に関心のある方、ゆったりと自然散策を楽しみたい方まで、幅広い世代に親しまれています。
この公園の大きな魅力は、自然環境と歴史遺産が一体となって守られている点にあります。那珂川町周辺は、古墳時代から奈良時代にかけて重要な拠点であり、多くの史跡が点在しています。ふるさとの森公園は、そうした地域の文化遺産と里山の自然を後世に伝えるために整備され、散策しながら歴史の息吹を感じられる貴重な場所となっています。
ふるさと館は、遺跡を眼下に望む高台に建てられた、那珂川町を代表する大型木造施設です。地元産の八溝杉をふんだんに使用して建設されており、木の温もりと力強さを感じられる建築は、まさにモデル的な木造公共施設といえます。研修や展示、地域交流の場として活用され、地域文化の発信拠点となっています。
匠の館・民俗資料館は、平成2年4月に移築された古民家を活用した施設です。館内では、那珂川町内で実際に使われてきた「民具」が展示されており、私たちの祖先が日常生活の中で工夫を凝らしながら作り、使ってきた道具の数々を見ることができます。
これらの民具は、当時の暮らしや文化、地域の風土を知る上で非常に貴重な資料です。農作業の道具や生活用品を通して、電気や機械に頼らない時代の知恵や工夫を学ぶことができ、訪れる人に深い気づきを与えてくれます。
匠の館では、展示を見るだけでなく、明治時代の暮らしを身近に感じることができます。自然に囲まれた古民家の佇まいは、どこか懐かしく、心を落ち着かせてくれます。公園散策の合間に立ち寄り、当時の人々の生活に思いを馳せてみるのもおすすめです。
ふるさとの森公園に隣接しているなす風土記の丘資料館は、那須地域一帯に数多く存在する古墳や遺跡、そして自然環境を保護・活用するために栃木県が設置した資料館です。この地域は、奈良時代には官衙(役所)が置かれていた場所でもあり、古代東山道にも関わる重要な歴史を有しています。
館内の常設展示は、「那須の縄文人」「巨大墳墓の時代」「古墳の終末と仏教文化」「新しい政治と地方の文化」「都への道・東山道」という5つのテーマで構成され、那須地域の歴史を時代ごとに分かりやすく紹介しています。展示を通じて、古代の人々の暮らしや信仰、政治の変遷を体系的に学ぶことができます。
また、遺跡に関する発表会や講座などのイベントも開催されており、地域の歴史をより深く知る機会が提供されています。
ふるさとの森公園の周辺には、徳川光圀が発掘したことで知られる上侍塚古墳・下侍塚古墳(前方後方墳)をはじめ、那須与一の生誕地と伝えられる那須神田城跡、瓦葺正倉建物跡や硯などが出土した那須官衙遺跡など、多くの史跡が点在しています。公園を拠点に、これらの史跡を巡る歴史散策もおすすめです。
公園内には、地元で評判のそば処「ふれあいの舎」があります。平成10年から地元農家による利用組合が営業しており、地元で生産された地粉100%の手打ちそばを味わうことができます。
森に囲まれた環境でいただく打ちたてのそばは格別で、特に地元野菜を使ったかき揚げ付きの天もりそばは人気の一品です。もりそば、天ぷらそば、かけそばなど、素朴ながらも素材の良さを生かした味わいが楽しめます。混雑することも多いため、早めの来店や多人数の場合は事前予約がおすすめです。
園内には池や子ども広場、アスレチック広場も整備されており、親子でのびのびと過ごすことができます。自然の中で遊びながら、歴史や文化に触れられる環境は、学びと体験を同時に得られる貴重な場といえるでしょう。
電車・バス
JR西那須野駅東口から関東バス「馬頭車庫行き」に乗車し、「中の原」下車、徒歩約15分です。
お車
東北自動車道 矢板ICから約30分で到着します。
ふるさとの森公園は、那珂川町の自然と歴史、そして人々の暮らしの知恵を一度に体感できる場所です。散策や学習、食事を通して、心豊かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。