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佐野厄よけ大師(惣宗寺)

(そうしゅうじ)

佐野厄よけ大師の名で親しまれている惣宗寺は、栃木県佐野市に位置する天台宗の由緒ある寺院です。正式には春日岡山 転法輪院 惣宗官寺と称し、山号は「春日岡山」と伝えられています。関東地方を中心に厄除けの霊場として広く知られ、特に年末年始には多くの参拝者が訪れる名刹です。

正月時期にはテレビCMなどでも紹介されることから全国的な知名度を誇り、毎年の初詣には約百万人ともいわれる参拝客が訪れ、境内は大変な賑わいを見せます。

関東三大師の一つとしての信仰

惣宗寺は、青柳大師、川越大師とともに「関東三大師」の一つとして数えられることが多く、古くから厄除け・開運を願う人々の信仰を集めてきました。寺に安置されている元三慈恵大師(良源)は、「厄よけ大師」として特に篤い信仰を受けています。

関東三大師については諸説ありますが、その中でも佐野厄よけ大師は、歴史の深さと参拝者数の多さから、代表的な存在として知られています。

惣宗寺の歴史

創建と藤原秀郷の伝承

惣宗寺の創建は、天慶7年(944年)と伝えられています。開基は平安時代の武将である藤原秀郷、開山は奈良の僧・宥尊(ゆうそん)上人とされています。もともとは法相宗の寺院として、佐野の春日岡(現在の城山公園付近)に建立されました。

藤原秀郷が平将門平定を祈願し、成就したことを朱雀天皇に奏上したところ、天皇より「春日岡山転法輪院惣宗官寺」の勅額を賜ったという伝承が残されています。

中世から近世への発展

一時は戦乱により荒廃しましたが、鎌倉時代の永仁5年(1297年)、比叡山の僧である俊海によって復興されました。この時から法華経を所依の経典とし、天台宗の寺院として再興されています。

慶長7年(1602年)には、当地を治めていた佐野信吉によって現在地へ移転され、江戸時代には徳川幕府から御朱印五十石を拝領するなど、幕府との関係も深い寺院として栄えました。

境内の見どころ

春日稲荷大明神

境内には春日稲荷大明神が祀られており、鬼門除けや家内安全、商売繁盛のご利益があるとされています。古くから地域の人々の信仰を集め、現在も多くの参拝者が訪れます。

金銅大梵鐘

厄除元三慈恵大師一千年御遠忌を記念して建立された金銅大梵鐘は、人間国宝・香取正彦氏による制作で、日本最大級の金の梵鐘として知られています。荘厳な姿は、訪れる人々の心を静かに打ちます。

田中正造の墓と東照宮

境内には、足尾鉱毒事件の解決に尽力した郷土の偉人田中正造の墓があります。また、徳川家康公を祀る佐野東照宮もあり、こちらは栃木県指定重要文化財として高く評価されています。

アクセスと参拝のしやすさ

惣宗寺は交通の便にも恵まれています。東武佐野線佐野市駅から徒歩約10分、JR両毛線・東武佐野線佐野駅からも徒歩15分ほどで到着します。また、東北自動車道や北関東自動車道のインターチェンジからも近く、車での参拝も便利です。

まとめ

佐野厄よけ大師(惣宗寺)は、千年以上の歴史を持つ由緒正しい寺院であり、厄除けをはじめとした多くのご利益で知られています。歴史的価値の高い建造物や文化財が数多く残され、信仰と観光の両面で魅力にあふれた場所です。佐野市を訪れた際には、ぜひ足を運び、静かな境内で心を整えるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

Information

名称
佐野厄よけ大師(惣宗寺)
(そうしゅうじ)

佐野・足利

栃木県