ココ・ファーム・ワイナリーは、栃木県足利市の丘陵地に広がる葡萄畑とともに歩んできた、日本を代表するワイナリーの一つです。1950年代に山林を切り拓いて始まった葡萄栽培を原点とし、現在では100%国産葡萄にこだわった高品質なワイン造りで、国内外から高い評価を受けています。
ココ・ファーム・ワイナリーでは、除草剤や化学肥料に頼らず、自然の力を尊重した農法を実践しています。葡萄畑では土地の個性を生かし、醸造においても野生酵母による自然な発酵を大切にしています。「葡萄の声に耳を澄ませる」という姿勢のもと、土地の風土を映し出す、滋味深いワインが生み出されています。
このワイナリーの背景には、指定障害者支援施設「こころみ学園」の存在があります。1958年、初代園長・川田昇氏が、知的障害のある生徒たちとともに急斜面を開墾し、葡萄畑を築いたことが始まりでした。働く喜びと社会参加を大切にしながら、農業と福祉を結びつけたその取り組みは、日本における先駆的なモデルとして知られています。
1980年代以降、海外の醸造家との協働によって品質は飛躍的に向上しました。特に辛口で食事に寄り添うスタイルのワインは、日本のワイン文化に新しい流れをもたらしました。国際会議や航空機のファーストクラス、公式晩餐会などで提供された実績もあり、世界の舞台で日本ワインの存在感を示しています。
観光客にとっての魅力も豊富です。葡萄畑を一望できるロケーションで、ワイナリー見学やテイスティングを楽しめるほか、併設のカフェでは季節の食材とワインのペアリングを堪能できます。春の新緑、夏のスパークリングフェスタ、秋の収穫祭、冬の静かな畑の風景と、四季折々の表情が訪れる人を魅了します。
ココ・ファーム・ワイナリーは、足利市街地から車でアクセスしやすく、史跡や美術館巡りと組み合わせた観光にも最適です。自然、文化、そして人の温もりに触れられるこの場所は、単なるワイナリーにとどまらず、足利を代表する観光スポットとして多くの人に親しまれています。