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塩竃神社(矢板市)

(しおがま じんじゃ)

矢板の歴史と信仰を今に伝える由緒ある神社

塩竃神社は、栃木県矢板市上町に鎮座する由緒ある神社で、古くから地域の人々の信仰を集めてきました。内陸に位置する矢板市でありながら、「塩」に深く関わる歴史と伝承を今に伝える神社として知られています。また、幕末の英雄・勝海舟ゆかりの扁額を有することでも知られ、歴史と文化の両面から注目される存在です。

御祭神と神々のご神徳

塩竃神社では、三柱の神々を主祭神としてお祀りしています。

主祭神
塩土翁命(しおつちのおじのみこと)
武甕槌命(たけみかづちのみこと)
経津主命(ふつぬしのみこと)

さらに、天照皇大神、素盞嗚命、別雷命、火具土命、事代主命、少彦名命、大物主命の七柱が配祀され、たいへん格式の高い神社といえます。これらの神々は、製塩・安産・畜産・商売繁昌・交通安全など、暮らしに密着した幅広い御神徳を授けてくださると伝えられています。

創建の由緒と塩にまつわる伝承

塩竃神社の創建年代は明らかではありませんが、元は現在の矢板市幸岡原の須釜地区に鎮座していたと伝えられています。天正8年(1580年)9月に、現在の地へと遷宮されました。毎年旧暦7月10日に行われる起源祭は、この神社の創建の日に由来するとされています。

矢板市周辺には、塩田・高塩・玉塩(現・玉田)など、塩に由来する地名が数多く残っています。これは、古くからこの地域で塩水が湧き出し、岩塩や塩水を利用した製塩が行われていたことを示しています。塩竃神社は、こうした製塩の地において、塩土翁命が人々に製塩の方法や安産、畜産の知恵を授けたという伝承に基づいて創建されたといわれています。

やがて塩の業が完成すると、塩土翁命は奥州千賀浦(現在の宮城県塩竈市)へ赴き、海水による製塩の方法を伝えたとされ、この伝承が後の宮城県・鹽竈神社へとつながっていくとも伝えられています。

勝海舟ゆかりの貴重な扁額

塩竃神社の大きな見どころのひとつが、勝海舟が揮毫した扁額です。伊藤家初代宮司が日頃から勝海舟と親交があり、明治31年12月25日、勝邸に招かれて上京した際、病床にあった勝海舟が揮毫したものと伝えられています。

勝海舟は翌年1月15日に逝去しており、この扁額は勝海舟最後の額とされる非常に貴重な宝物です。幕末から明治へと時代を切り拓いた偉人の筆跡を、現在も間近で拝することができます。

近代以降の歩みと地域の総鎮守へ

明治初年に村社に列格された後、明治40年(1907年)12月には、矢板地区に鎮座していた神明宮、八坂神社、琴平神社、加茂神社、箒根神社が合祀されました。これにより塩竃神社は、矢板を代表する神社のひとつとして、地域信仰の中心的存在となりました。

境内社・末社

境内社
出雲社(大国主命)

境外社
厳島神社(市杵島姫命)

これらの社も併せて参拝することで、さらなるご縁とご利益が授かるとされています。

祭礼・年間行事

塩竃神社では、年間を通して多くの神事・祭礼が執り行われています。

1月1日:歳旦祭
1月14日:どんど祭
2月3日:節分祭
2月11日:紀元祭
2月17日:祈年祭
6月30日:夏越の大祓式
7月(海の日直前の日曜日):八坂祭
10月20日以降の日曜日:例祭
11月23日:新嘗祭
12月31日:大祓式・除夜祭

参拝案内・アクセス情報

鎮座地:栃木県矢板市上町6-11
宮司:伊藤 史展
御神徳:交通安全・安産・商売繁昌
御祈祷:予約不要
御朱印:

駐車場:無料(約30台)
TEL・FAX:0287-44-1823

歴史と信仰が息づく、矢板の心の拠り所

塩竃神社は、塩にまつわる古代の信仰、地域の歴史、そして勝海舟という偉人の足跡を今に伝える、非常に奥深い神社です。矢板市を訪れた際には、ぜひ足を運び、静かな境内でその長い歴史と神聖な空気を感じてみてはいかがでしょうか。

Information

名称
塩竃神社(矢板市)
(しおがま じんじゃ)

塩谷・喜連川温泉

栃木県